【たばり合い】 キャッチボールをすること (熊辞苑)
【置いた】 ノックで失敗した外野フライを取りにいかなくていいこと(熊辞苑)
【飛び切っていく】舞い散っていく】【散り切っていく】 説明省略

【たばり合い】

今回はさわやかにスポーツ編といきたいと思います。
皆さんは小学生のころ、キャッチボールすることを何と言いましたか。私は「たばり合い」と言いました。休憩時間に「○○ちゃん、たばり合いしょうら」などと言って遊んでいました。

仏壇やお墓のお供え物を貰ってくる時にも「たばって来い」と言われました。ありがたくいただく様や受け取ることを「たばる」と言いました。

キャッチボールの基本は、投げる方も受け取る方も相手のことを考え、心をこめていい球を投げ、受け取ることです。「たばり合い」とはけだし名言ではございませんか。

(*あの寺山修司が「キャッチボールから日本の民主主義が始まった」と書いていたような気がしますが、それは「たばり合い」の精神のことを言っていたのね。でも新宮では、キャッチボールって言ってました)

【置いた】

三鷹で少年野球の監督を始めた頃のこと。外野ノックに失敗した時、私は大きな声でのびのびと「置いた、置いた」と言っていました。
ほどなくして子どもが、

「監督、オイタ、オイタってなに?」
「置いただよ」
「・・・??」

となり、「くろにえる」状態になってしまいました。それからは本場の英語で「ノー、ノー!」と言うことにしました。新宮の少年野球界ではどうなっているのでしょうか。

「置いた」は絶滅してしまっているのでしょうか。教えて下さい、森本祐司さん。(熊エプ新宮支局長、少年野球チーム「蓬莱フレンズ」の代表者。昨年度和歌山県準優勝)

【飛び切る】【舞い散る】【散り切っていく】
本日のメインエベント、100メートル走です。「100メートル」と聞いただけで胃が痛くなる人には申し訳ありませんが、足のスペシャリストの話です。(100ヤードと聞くと胃が痛くなる人もいますね。わかりますよ、その気持ち!)
【飛び切っていく】【飛び散っていく】【舞い切っていく】【舞い散っていく】【散り切っていく】。【飛ぶ】と【舞う】と【散る】と【切る】の組み合わせは、何通りあるのでしょうか。熊野が生んだ類まれな豊かな表現です。

どの言い方が、果たして一番速い表現なんでしょうか。いずれにしてもコンマ何秒の世界、写真判定の世界と思われます。「すっ飛び」「かっ飛び」の江戸っ子も、まさか熊野に「舞った」り、「散った」りする大ワザがあるとは知らなんだやろのぉ。どうな、マイッタか。

それでは、「熊野足」のスペシャリスト表彰式です。

[銅]庄司智久選手(新宮高ー巨人ドラフト3位ーロッテ、オールスター戦出場)
巨人軍が足のスペシャリストとして獲得。イースタン四冠王(打率、打点、本塁打、盗塁王)を引っさげて一軍入りするも振るわず。その後、ロッテでオールスター戦に選ばれ9回表(たしか)ホームランを放ち、パ勝利の立役者になるところがその裏、山本浩、掛布に連続ホームランかなんか打たれ、あはれ夢のお立ち台はならず。惜しかった!。

足は速かったでぇー。新高時代の庄司選手を紀三井寺球場で見ましたが、ランナーで出ると二塁、三塁へスライディングなしで「飛びきって」走ってました。はやい、速い!。

[銀]中道選手(木高ラグビー部ー某大陸上部)
三重県の高校陸上大会かなにかで、ラグビー部員のままスパイクも履かず出場して、世間をアッと言わせるブッチギリの好タイムで優勝。スポーツ紙を騒がせたデビューは衝撃的でしたね。「散りきってったデ」と誰もが思いました。
その後は、ま、そのー、ナンでしたがOK、OK。気にしない、気にしない。高校時代に日本中を騒がせるのは前岡投手(阪神入団)、久島海と受け継がれてきた南紀の伝統です。ノープロブレン!。

[金]葛尾小秀さん(新宮高女ー徳島県で教鞭をとる傍ら女子陸上界で活躍)
明治38年生まれ(?)、新宮市相賀出身。ロンドンオリンピックに出場。日本女子陸上界を支えたその足跡と偉業を讃え、新宮市高田に顕彰碑が建てられます。金メダルはこの人をおいてありません。熊野の地を「舞い散り」ました。

私の選んだベストスリーは以上の通りですが、皆さんはいかがでしょうか。他に「飛び散って」いった人がいたら是非ご紹介下さい。なお、人名や事実関係などの取材不足をお詫び申し上げます。

次回は、今、考え中です。

講師:城C坊